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優依の独り言
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口内炎
今の私。

不摂生じゃないです。
噛んだんです。

続きから
『Stomatitis』



 キッチンに置かれたカップ。それはいつもダンテが食べるパフェ用の器だった。店で出るような立派な器はもちろんないが、ダンテは気にせず食べ尽くす。それを作るのは専らネロなのだが、完食してくれるから悪い気はしない。
 けれど、今日は何故か食べ残していた。
 天変地異の前触れかと思うくらい衝撃だった。
せっかく作ってやったのに、と思う半面。あのダンテが残すなんて考えられなくて、一体なにがあったのかと心配してしまうほどで。
 
「───ダンテ!!」

 おもわず叫び呼ぶ。
さっき事務所に居なかった。昨日は珍しく別々に寝た。出かけた様子もない。
 パフェは作り置きしてあるから、食べたとすれば昨夜か今朝。
どちらにしてもただ事ではない。
 ネロは慌ててダンテの部屋をノックした。物音はするけれど返事はない。具合でも悪いのかと・・・でもあのダンテが体調崩すなんてありえない。焦る気持ちを抑え、ネロはドアを開けた。
 
 ベッドに大きな塊がある。
「・・・ダンテ・・・?」
「・・・」
 寝てはいない。ネロの声にも反応している。それなのに、返事はない。
 そっと近付くと、ダンテはベッドという限られた空間で遠ざかった。意味もないのに。
 ネロがシーツをめくると、今まで見たこともないほど暗い顔をしたダンテがいた。
これが、あのダンテ・・・?
まるで別人だ。
 余裕もなければ威厳もない。
「ど・・・どうしたんだよ?ストロベリーサンデー残して、さ」
「・・・」
 ダンテはネロを見上げると、その手をとって、手の平に言葉を記した。

 ゙食べれない゙

「え、なんで」

 問い掛けにダンテは答えない。
 大好物な物が食べれないということは。

 腹を壊した。・・・いいや、ダンテなら食べる。
 虫歯ができた。・・・部屋は汚いが身なりには気をつけているダンテは歯磨きは欠かさない。
 ・・・嫌いになった。・・・ありえない。
ネロの考えは全て否定された。そうすると、ますますわからない。

「なんでだ?・・・言わないとストロベリーサンデーもう作らないからな」
 びくっとダンテの体が震えた。見上げてくる瞳はまるでおねだりする大型犬。
「・・・わかった。言ったらキスでもなんでもしてやるよ」
 これには効果があったようで、ネロの手の平に単語が追加される。

 ゙口内炎゙

「・・・っぷ」
「笑うな、坊や・・・いてて・・・」
 舌足らずになっているところを聞くと、舌に出来たらしい。
 ネロは笑いが止まらなかった。
「なんで口内炎なんかできてんだよ」
「坊やのせいだろうが」
「俺!?なんでだよ!」
「言っておくがこれは不摂生でなったんじゃない」
 ますます訳がわからない。 
 不摂生でなるなら、とっくの昔になってる。
 なぜ俺が、と逆ギレ寸前のネロにダンテば昨日の事を思い出ぜと言う。


 昨日?
 何かあったかと、ネロは記憶を探る。
 妙に眠くて、早めに寝たっけ。ダンテは依頼が入っていなくて、自分の部屋で久しぶりにのんびり寝られると思って、早めにベッドに入った。
 いつも週休六日と言うダンテの底無しの性欲に付き合わされて寝不足だった。
 すぐに眠りに付いた。それから、しばらくして。
 帰ってきたダンテが部屋に忍び込んで、寝込みを襲ってきて。
 とてつもなく気持ちよく眠れていたのを阻害されて・・・口内に侵入した舌をがぶりと。

「・・・まさか、それで口内炎になるのかよ?」
「なったんだ。どう責任とってくれる」
「寝込み襲うのが悪いだろ!?」
「仕事して帰ってきて一発ヤって寝たいんだよ、俺は!!」
 などと自分勝手なことをいい。舌が歯に当たったのか勢いはとたんにへたりこむ。
「ほらみろ。勝手なことばかりするからだ」
「・・・まぁ、いい。さっき、言ったな?」
「なにを」
「キスでもなんでもさせてやるってな?」
 ネロは目を逸らした。まずい、と思ったのもつかの間。ダンテに力強く引き寄せられ、ベッドの上、ダンテの腕の中におさまってしまう。
「ちょ・・・放せ!」
「男に二言はないだろう?好きにさせてもらうさ。というわけで、俺は舌が使えない。痛い思いをしたくないなら、坊やのお口でなんとかするんだな」
 ダンテの指先がネロの唇に触れて、輪郭をなぞる。薄く開いた唇と歯列から口内に侵入した指が逃げる舌を追いかけ、わざと絡ませる。
「ん・・・っや、め・・・っ」
「やめない。昨日坊やに拒まれて俺は欲求不満だ」
 たかが一晩で欲求不満になるかよ!!言いたいこはたくさんあったけれど、ダンテの指が増えて上手く言葉を紡げなかった。
 次第にあがる息は意識を支配して、さらにダンテのもう片方の手に体を弄られて、次第に体は堕ちていった。




 

アトガキ
 きっとネロはお口で奉仕して、自分で解したんでしょうね(殴)でも最後はダンテに攻め立てられて。
 口内炎が治ったら今度は舌攻めが待っているよ、多分。
 というわけで、私が本当に口内炎になったので浮んだネタでした。冒頭で言ったように、噛んでなりました。ネロに噛まれたわけではありません(それならなんぼでも噛まれたい)友達とお茶している時に自分で噛んでしまったんですよ。ご飯食べるのも喋るのもつらくて。仕事に集中できませんでした。
 昔は不摂生??でよくなっていましたが、最近は噛んでなることが多く。みなさんも気をつけましょう。
 ご飯食べたら薬塗るか・・・まだあったかなぁ。
 あ、ちなみに歯医者に行くとレーザー治療してくれます。そんで、塗り薬ももらえますよ。 

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