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優依の独り言
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青薔薇と黒薔薇(仮)2
※黒ネロとネロが女の子で双子です。
※キリエは男です。(名前:キリア)
※クレドは男です。

OKな方は続きから。 

これを書くために久しぶりにムービーを流しています。
・・・かっこよくてやばすぎる!!

 思ったより時間がかかってしまった。こうい時に限って店は混んでいて、予約しておいたのにも関わらず待たされた。他の奴の手に渡らなくて良かったけれど。

「・・・大祭に遅れるだろが・・・!!」

 受け取った品を懐にしまいながら、全速力で町を駆け抜ける。
 男と同じだけの訓練を積んで鍛えられた体は女性と思わせないほどの力強さを秘めていた。
 おまけに女性ということもあってか、その動きは軽やかで、鋭い。人ごみなどそこに存在しないかのようなステップで繁華街から抜け出した。
 夕日に照らし出される街並み。その中心にある大聖堂は繁華街から離れていて、待ちあうのか不安がよぎる。不安がるぐらいなら、先へ進め。ネロは大地を蹴り、人気のない裏路地をひた走る。
 
 だが、ネロは足を止めた。心の中で舌打ちし、けれど避けては通れない。
 行く手を阻むスケアクロウの集団。
 
 悪魔は、全て葬り去ってやる!


 正面中央のスケアクロウを蹴り倒し、右側にいた奴を左手で殴り飛ばす。背後から迫ってきた鎌を逆に奪い取り、凪いだ。
 右腕を固定されているのにも関わらず、その体のバランスは絶妙だった。
 群がる悪魔を飛び越えるでもなく、その体を踏み台にする。時に奪った鎌を振り回した。
 行く手を阻む奴らを蹴散らす。飛び上がる悪魔の肢体に鎌を突き刺し、舌に振り下ろす反動で空へと身を投げる。鎌を振り回し、くる、と体を回転させるネロの視界には、悪魔しか映っていなかった。
 建物の屋上に誰かがいるなんて、思いもしない。
 悪魔の体が進路方向に向かって崩れていく。
 紺のコートの中、短パンから覗く素足は疲れを知らないまま駆け抜ける。
 
 もう大祭は始まっている。半分は店のせい。半分は悪魔のせい。でも、なんとか少しでも間に合いたくて。 
 ネロはひた走った。

 
 歌声が大聖堂の外にまで聞こえてくる。その音色は男性でありながら美しいソプラノを生み出すキリアのもの。
 もう終盤にかかったメロディーに舌打ちしながら、大聖堂へ駆け込んだ。

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